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春日井 敦; 高橋 幸司; 小林 則幸; 假家 強*; 満仲 義加*; 坂本 慶司
信学技報, 106(200), p.77 - 82, 2006/08
日本原子力研究開発機構では、高出力化,長パルス動作及び高効率動作の同時達成を目指したITER用170GHz高周波発生装置ジャイロトロンの開発を行っている。これまでジャイロトロン内部の高周波損失による発熱及びビーム電流減少に伴う異常発振が、高出力化,長パルス化を制限してきた。放射器及び内部ミラーの高周波出力回路部の改良により、高周波損失をこれまでの約8パーセントから約2パーセントへ大幅に改善できた。これにより、ジャイロトロン内部の発熱を大幅に軽減した。さらに、カソードヒーター電圧のプレプログラミングによるビーム電流一定制御を行い発振の安定化を実現した。また、電子ビームの速度分散を抑えることにより発振効率を向上させた。これらの改善の結果、約2週間の調整運転でこれまでの性能を上回る、出力約0.6MW,パルス幅1000秒間(ITERの代表的な放電時間)の発振を、約45パーセントの高効率で動作させることに成功した。この成果は、ITER用ジャイロトロンでは世界最高性能であるとともに、最終的な目標である、1MW-定常動作-50パーセントへ向けた大きな性能の進歩である。